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擬似オフセットグリップ

 下の写真は、私が自作した全長11ft、ルアーウェイトMAX60gの、割とヘビーなベイトキャスティングロッドだ。グリップの形状に大きな特徴がある。それを私は「擬似オフセットグリップ」と呼ぶ。
 現状ではまだプロトタイプというべき段階であり、2年間の使用の結果、いくつか改善すべき点が判明している。ただし、そのコンセプトはすでに完成の域にあり、それこそがこれから論じる擬似オフセットグリップの意義である。

プロトタイプ

 ここで論じるのは、あくまでも、海での使用を前提とした、ダブルハンドのロングロッドについてだ。しかも、タックルがヘビーであるか、もしくは長時間のチャレンジであるか、いずれにせよ体力の限界に近い領域を想定している。そうでなければ見えてこないものがある。その領域に踏み込んで論じる。
 広く同意は得られないだろう。所詮は極めてマイナーな分野だ。それを自ら体験したアングラーは、世界広しといえど、ごく少数しかいないはずだ。
 この論考は、生粋のベイトタックル使いに対してしか意味をなさない。来る日も、来る日も、それ1本。ベイトタックルをそこまで使い込むのでないなら、これから私が述べることは余計なお世話。スピニングタックルからのたまの浮気程度なら、ストレートな形状の一般的なベイトロッドで十分だ。

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