もう50年以上生きてきた。半世紀を超える。そう思うとぎょっとなる。少年時代の記憶がまだ鮮明に残っていて、自分がそんな歳になったことが信じられない。 そのいっぽうで、それなりに長い歴史を見てきた。若い世代のアングラーとときに話が合わないのは、きっと歴史に根差した思いの違いによるものなのだろう。 大上段に構えて歴史を論じようというわけではない。頭の中いっぱいに詰まった記憶を、ただ吐き出して、残しておきたいだけ。明日死んでも悔いが残らないように。