キャップの装着
スクリュープロペラには平面があってはまずいだろう。そこに渦が生じて、抵抗が増すことになる。だからキャップを被せる。こうすることによって水流は渦を作らず、後ろへ流れてくれるのではないだろうか。
前回はこのキャップもパテで整形して、スクリューをいたずらに重くしてしまった。今回は木で軽く作った。
ブレード面の仕上げ
サンドペーパーでブレード面を仕上げ切ることには絶望していた。無理。とても、無理。このままでは1年ぐらいかかってしまう。ではどうするか? 逆の発想でやってみるか? 段差を削るのではない。埋めるのだ。
とは言っても、前に使ったパテではうまくいかない。アクリルに対して自動車補修用のパテはうまく密着しない。それに重くなりすぎる。何かいい方法はないか? そう思って、サンドペーパーで擦った時にアクリルから出た微粉末を使ってみることにした。この粉にアロンアルファを染み込ませれば、パテにならないか?
狙いはドンピシャ。アクリルの微粉末にアロンアルファを浸み込ませると、パテどころではない、アクリルそのものに復活するのだ。アロンアルファの成分であるシアノアクリレートは、要するに湿気を吸って固まるとアクリルになるということか。
最初は盛大に盛り過ぎて失敗した。山になったアクリルは、またもや容易には削り取れない。少しずつ、少しづつ。そうすると見事にアクリル面は滑らかになった。元からアクリルの部分と、後で埋めたアクリル粉は、その境目がわからないほどに一体化した。
塗装
最後は塗装だ。しかしこの塗装には防錆の意味はない。アクリルだから海水に対して十分な耐性がある。塗装の目的は装飾だ。気軽に自動車用プライマーとアクリル塗料を使った。
しかしこの塗装は失敗だ。何の気なしに選んだ色だったが、これじゃまるでゆで卵か目玉焼きじゃないか。もう少し考えて色を選べばよかった。
最終的な重量
単体で550g、シャフトを入れても650gに収まった。アルミで作った時には最終的に2kg近くになったが、それと比べてはるかに軽く仕上がった。プラスティックだから加工性がよいと思ったのはとんでもない間違いだったが、その堅固さと軽さがかえってうれしい。