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バットエンドの色

 バットエンドのゴムキャップは茶色く染めた。これでよかったのだろうか? 染めQの色名は“コーヒーブラウン”だったが、どうもイメージが違った。私はコーヒーはブラックで飲むから、その色を想像したのだが、実際の色はミルク入りコーヒーの色だった。
 今後このままの色でいくか、それともいっそのこと黒を使うか、迷っている。

バットエンド

リアグリップの形状

 リアグリップは、バットエンドのゴムキャップを含め、全長25cmだ。トリガーグリップからリアグリップにかけては、ブランクがむき出しになっているが、これは単にEVAパイプを節約するための仕様だ。もっとも、このブランク部をもすべて覆い尽くすほどの長さのEVAパイプは、私が利用している店舗では売っていない。
 ブランクがむき出しの、いわゆるセパレートタイプのグリップで、何の問題もない。それより重要なのは、短いグリップの形状だ。リズミカルなキャストが自然に繰り返せるためには、いちいち目で確認してロッドを握り直したりはしない。手探りでグリップの適切な位置が握れるように、グリップ中央にくびれを設けてある。これはくびれを握るためではなく、手がそこを素通りして、その下を握るためのものだ。

リアグリップ

トリガーからバットエンドまでの長さ

 トリガーグリップのトリガーから、バットエンドのキャップ先端までの長さは、52cmある。これはストレートでワンピースのグリップにならっていうなら、リアグリップの長さに相当する。スピニングタックルの感覚からすると、これは10cmほど長すぎる。しかし生粋のベイトタックル使いなら、そんなことには惑わされないだろう。

トリガーからバットエンドまでの長さ

 スピニングタックルでは、大物がかかった時に、ロッドを支える手のポジションをフロントグリップに移動し、力を込めてファイトすることがある。ベイトタックルでは、このようなファイトの仕方は有効ではない。リールの構造上、ドラグの強さに制約を受けるからだ。だからパーミングする左手の親指を常にスプールの上に置いて、サミングでドラグを補わなければならない。
 構造上の違いは、逆転防止装置がどのように働くかという点にある。ベイトキャスティングリールの逆転防止装置は、メインギアのシャフトに対して働く。したがって、ドラグにかかる負荷は、ピニオンギアとメインギアの噛み合いを介する。したがって、ギアの強度を超えて、ドラグを強くすることはできない。いっぽう、スピニングリールにおいては、逆転防止装置はローターまたはピニオンギアに対して、メインギアを介せず、直接働いている。したがってスピニングリールでは、ギアの強度を超えてドラグを強化することも可能だ。
 一般に、ベイトキャスティングリールの方が、スピニングリールよりも、巻き取りは強力であるとされている。このことと、前述のことは、矛盾しない。問題にしているのは巻き取り力ではなくて、一方的に魚に走られてハンドルを巻か(け)ない状態での、ドラグの力である。
 とにかくベイトキャスティングリールでは、ギアの強度を超えるほどの強力な大物とのファイトにおいては、親指によるサミングでドラグを補わなければならない。そのためのグリップのポジションはひとつだけ。パーミングのポジションだ。その際、パーミングした状態で、腕、ロッド、腹が正三角形を描くために、トリガーからバットエンドまでの長さは52cmと決まるのだ。52cm=トリガーからバットエンドまでの長さ=私の腕の長さ=私の肩から腹までの距離、ついでに言えば、=私の肩幅でもある。これより長いと、キャスティング時にぎこちなくなってしまう。

フロントグリップの長さ

 前述のとおり、ベイトタックルでは、フロントグリップを握って魚とファイトすることはない。したがってフロントグリップはあまり長いものでなくてもよい。実際の仕様は14cm弱、握りこぶし1個分に少し余る程度の、控えめなものだ。
 もっとも、だからと言って、フロントグリップがまったく無いのでは困る。根ずれを気にせず、魚に走られて差支えない状況下では、やはりフロントグリップを握ってのファイトは楽だ。そうでなくても、長時間のファイトで疲れたら、右手でフロントグリップ部を下支えし、ポンピングを助けることもある。そこで、最低限のフロントグリップを備え、その長さを13〜4cmとしたのだ。

フロントグリップの長さ

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