ヒラスズキ用ロッド
前作のロッド“SBT−11260”は、ヒラスズキ・ワラサ・ヒラマサ兼用の、磯で使う汎用ロッドだった。ワラサにちょうど良く、ヒラスズキには硬すぎ、ヒラマサにはパワー不足の、中途半端ではあるが、ともかく磯でやるならこれ1本でいける、オールマイティーなロッドだった。
次にもう1本持つとしたら、もっぱらヒラスズキを相手に絞って、もっとテクニカルなゲームを挑む1本にしたい。そう思って、作ることにした。
用意したブランクは、大阪のマタギで手に入る、アメリカ製、MHXのST1355である。
全長 | 継ぎ方 | ルアー | ライン | ティップ径 | バット径 | 自重 |
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11'3" | 逆並継 | 7〜28g | 〜20lb | 2.4mm | 17mm | 115g |
サイズダウン
このロッドは、今までのものとは違って、ファイト重視のヘビーなロッドではない。どちらかというとキャスト重視で、ピンポイントへミノーを送り届けるための設計だ。したがってトリガーグリップも、力を込めてガッチリ握れることよりも、手にこじんまりと馴染み、コントロールしやすいものにしたい。
そこで前作よりも一回り小さく、細く作ることにした。下の写真で、上が前作の型紙、下が今回の型紙である。
デザインの改良
前作のトリガーグリップには、デザイン上、気に入らない箇所がある。それがトリガーからEVAの滑り止めにかけてのラインだ。
ここに段差がある。こんな段差はない方がいい。単一の輪郭で、スムーズにつながっていてほしい。しかし、なぜこんなところに、余計な段差ができるのか? それは別々に削ったものを、後からつなぎ合わせるからだ。
ということは、繋ぎ合わせてから、一体のものとして削ればよいのではないか? それはそうなのだが、製造の手順の関係で、かつてはそうすることができなかったのだ。