「今度こそ、山形県へ行くぞ」。「もう好きにして」。
サクラマスへの道、その6。
午前1時に出発。渋滞を避けるためだ。コースを変えて渋滞を迂回するのではなく、走る時間帯を変えることにした。それが正解だった。最速コースである国道127号、16号、6号、294号、50号、4号、13号と、思う存分すっ飛ばすことができた。
午前11時過ぎ、初めて山形県に到達した。米沢市で国道を降り、駅や街並み、山々の写真を撮った。そしてとんぼ返り。しかしそこで渋滞につかまった。宇都宮までのろのろ運転。効率よく遠くまで来たことが裏目に出た。明日は仕事なのに、これじゃ今日中に帰り着かないぞ。この状況は芥川龍之介の『トロッコ』? それともトルストイの『イワンのばか』? えーい、もう高速に乗るしかあるまい。宇都宮で北関東自動車道に乗った。
ところが東京への流路で高速道路も大渋滞。これだから日曜日は・・・。だったら奥の手だ。東京に近づかないように、大回りして帰ろう。つくばから成田経由で渋滞をを迂回し、そこから南下するのだ。ジャンクションを経るたびに東京方面を避けた。ところが気が付くと、とんでもない方向を向いて走っていた。水戸だって? なんてこった、ひょっとしてまた北を向いて走っているのか? 慌てて高速をいったん降り、反対方向へ乗り直した。
家にたどり着いたのは午後11時前。22時間弱。今日の走行距離は1,000kmを優に超えた。CB250R、高速道路を走ると、途端に燃費が悪くなる。というか、高速道路を快適に走れるバイクじゃないよ。