水平線
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 パンタグラフの修復は難航した。ボルトの距離を調整したが、またもや寸法が合わない。仕方がないのでボルトの距離に合わせて、支柱の長さを調整できるようにした。その結果、パンタグラフが正確な平行四辺形ではなくなってしまうだろうが、接合部には多少遊びもあるから何とかなるだろう。
 今度こそ進水式だ。1時間以上かけて組み立てが終わった時点で何か物足りなかったので、赤ワインを買ってきた。現代ではこういうときシャンパンを使うようだが、本来は生贄の血の代わりの赤ワインなのだ。
 さあ、出航だ。岸を離れて、ボートは進む。普通に漕いで、時速4kmぐらいだ。ボートの自重が100kgもあるから、スピードは出ない。しかし確実に進んでいく。こんだけ進めば良しとしようじゃないか。
 潮目付近でボイル発見。多分ソウダガツオだ。おお、おお、派手にやってる。よし、シイラの前の小手調べ。まずはソウダガツオに相手してもらおうか。
 ボートの速度を目一杯上げた。その時機関部に異変が起こった。(つづく)

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