水平線
最初
最新
目次
シラサギのコロニー

 市内の川べりの立ち木に、びっしりとシラサギがへばりついている。集団営巣地(コロニー)だ。
 夜、橋の上を通りがかったとき、最初は幽霊かと思った。よく見ると鳥。しかも海岸でちょくちょく見かけるやつらだった。こんなところにねぐらがあったのか。
 この数は壮観だ。この写真はずいぶん前にカメラに収めたものだが、しかし、撮れた写真を見てがっかり。写りが良すぎて、これじゃぁ幽霊と見間違えたドッキリ感や、鳥だとわかったわくわく感が、まったく見て取れない。
 なんで目で見たとおりに写してくれないんだろう? カメラメーカーのカタログに必ず書かれている「作品作り」なんか、私にはまるで興味がない。見たまんま写してくれればそれでいい。でも、それじゃ、カメラオタクは満足しないんだろう。高感度がどうとか言って、暗闇でもくっきりはっきり映らないと、そのメーカーのカメラの評判が下がるに違いない。
 それとも、見たまんまの写真を撮るには、カメラまかせじゃダメなのか? もっと露出をなんとかかんとか・・・。そういえば、遠くに霞む富士山も、うまく撮ることができなかったな。
 ところで、鳥類図鑑によると、シラサギという種は存在しないそうだ。何種類もいるサギの仲間のうち、白いのをまとめてシラサギと呼ぶらしい。その顔ぶれは、ダイサギ、チュウサギ、コサギ・・・。何て名前のつけ方だ。めんどくさかったのか?

水平線