見慣れない鳥がトウゴロウイワシをついばんでいた。飛び方がカモメと違う。スリムな翼を打ち下ろすような動きだ。そして獲物を見つけると、まっしぐらに海面に突っ込む。ずいぶんストレートなやり方をするやつだな。なんて鳥だろう?
夕方になると、小さなフィッシュイーターたちがボイルした。何だろう? ムツかなと思っていたら、その正体はセイゴだった。まだチビのくせに、トウゴロウイワシに果敢にアタックしている。その中にアジング用の小さなワームを通すと、たちまちくくっと当る。
成魚のスズキと違って、サイズの割にファイトは強烈だ。カンカンカンと竿先を叩くような引き。その上、最後まで暴れ続ける。なかなか楽しませてくれるじゃないか。
でも、これじゃぁ、幼いうちに釣り切られてしまうだろうと案じたが、その心配は無用だな。すばしっこいからフッキングがすこぶる悪く、延々とボイルは続くのに、釣りあげることができたのはたったの2匹だった。