水平線
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 4mのち2.5mの波。こんな日はヒラスズキでしょう。
 勇んで出撃したものの、朝マズメはスカ。意外に波がなくて、せいぜい2mってところ。それに日曜の朝は人が多くて、ポジションの自由が利かない。
 しかし夕マズメとなると、都会から来たアングラー達は帰途に就かねばならないから、海岸はガラガラ。私たち地元アングラーのやりたい放題。そんなこともあって、最近、夕マズメが好きだ。日が暮れて、ひたひたと満ちてくる憂愁に閉ざされるが、魚は釣れる。
 午後6時。勝負の場所を決めて、背後の夕日が稜線に隠れるのをじっと待った。そして開始した何投目かに、魚が水面を割った。とっさに合わせたが、空振り。しかし魚はルアーにほとんど触れなかった。もう一度行けるぞ。同じコースに投げた。
 グイーッ。今度は乗った! そして水面で暴れた。あ〜ん、おまえか。そこそこいいサイズのヒラメだった。65cmだった。
 まだできるな。少し移動した。安全な高い足場。真っ暗になるまでここで粘ろう。そう思った直後、締め付けるようなヒット。深く呑んだな。いいぞ。テンションを強くかけた。これならばれないだろう。何度か低いエラ洗い。ヒラスズキだな。波の来ない場所に移動して、そこでランディングだ。その瞬間、まさかのラインブレーク。
 ちっ。きっとラインが傷んでいたんだな。これだからロープロリールは嫌いなんだ。キャスト時の抵抗のせいで、ラインの消耗が著しい。いっそのこと、2500Cに戻すか?
 いや、チェックを怠ったおまえが悪い。

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